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日本の金融機関がGFANZジャパン・サミットでネットゼロ目標へのコミットメントを再確認

日本の金融界のリーダーらが国の迅速な移行努力の必要性を強調

東京、2024年3月29日 — グラスゴー金融同盟(GFANZ)日本支部は、17の日本金融機関が賛同する支部声明を発表し、ネットゼロに関する力強いメッセージを国内外に発信しました。GFANZ日本支部ステートメントは、2024年3月12日に開催された第1回GFANZジャパン・サミットで議論され、日本のネットゼロへの移行を速めるため、金融界のリーダーらが適切に協力する必要性があるという点で意見が一致しました。

このサミットには、日本支部のコンサルテーティブ・グループに参加する大手金融機関のCEOや役員など、本邦金融界から約30人のハイレベルの代表者らが一堂に会しました。金融機関の代表には、コンサルテーティブ・グループの現議長である稲垣精二氏(第一生命保険株式会社取締役会長)や次期議長となる亀澤宏規氏(株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ・グループCEO)も出席しました。またGFANZ日本支部リードとして、金融業界で40年の経験を持つ藤井健司氏が就任しました。

この声明では、信頼できる移行計画を持つ客観的に特定された高排出セクターの事業体に対して、トランジション・ファイナンスを拡充することの重要性が強調されています。また、高排出部門の詳細な移行ロードマップと、その達成に必要な主要政策措置を明確にするため、政府の支援、協力とリーダーシップも求めています。

気候変動対策・ファイナンスに関する国連事務総長特使でGFANZの共同議長を務めるマーク・カーニー氏は、ビデオメッセージの中で、GFANZが日本や国際金融システム、実体経済のリーダーと継続的に取組みを行っていることを伝えました。また、アジア太平洋地域におけるエネルギー転換をリードする日本の役割と、日本のネットゼロ移行を推進するため企業・金融機関・政策立案者との取組みを進めているGFANZ日本支部の役割を強調しました。

岸田文雄理大臣:「日本は2050年のネットゼロに向けた政策として10年間で150兆円超の官民投資を実現するため、カーボンプライシングの実施方針を含むGX推戦略を昨年まとめました。これに基づき世界初となる国としてのトランジション・ボンドも先月発行しました。世界の気候変動問題を解決するためには金融の力を総動員することが不可欠であり、GFANZはそのキープレーヤーだと考えています」

策・ファイナンスにする連事務長特使 兼GFANZ共同議長 マーク・カーニー氏:「どの国・都市・企業・金融機関にも、誓約を果たすために信頼できる、科学に即したネットゼロ移行計画が必要です。GFANZ日本支部とGFANZ APAC地域ネットワークは、GFANZがこの命題に答えられるよう、支援に注力しています。トランジション・ファイナンスとは、単にクリーンエネルギーに融資するだけのことではありません。脱炭素化を目指す高排出企業への融資も含まれなければなりません。GFANZ日本支部のこれまでの実績、また気候変動との闘いに率先する日本を称賛したいと思います」

第一生命保株式社取締役長 兼 GFANZ日本支部コンサルテーティブ・グループ議長垣精二氏:「G7の一員として、日本は2030年までの大幅な排出削減を達成するための確固たる行動を取る必要があります。フォワードルッキングに行動すること、そして気候変動という危機を積極的に成長機会に変えていくこと、これらを通じて私たちGFANZ日本支部に参加する金融機関は、「変化を起動する主体(チェンジメイカー)」という役割を担っていきます」

株式社三菱UFJフィナンシャル・グループ グループCEO澤宏規氏:「政府は、日本の産業界がネットゼロへの道を歩む中で、世界市場において確固たる競争力を維持するために必要な政策を導入する上で、主導的な役割を果たす必要があります。同時に、課題の本質を考えれば、日本だけが脱炭素化を追求することは意味がなく、日本はアジアの脱炭素化にも貢献すべきです」

金融 金融際審議官 有泉秀氏:「GFANZ日本支部は、日本の金融機関のネットゼロ達成を強力に支援しており、ステートメントに示されたGFANZ日本支部の取組みを歓迎します。特に、トランジション・ファイナンス・移行計画等に関する国際的な議論に積極的に参加し、提案を行っていく日本支部の役割は、アジアや世界のネットゼロへ日本が貢献していくために重要です。今後も『GFANZから日本へ、日本からGFANZへ』という理念を実現していくことを期待します」


グラスゴー金融同盟(GFANZ)について

GFANZは2050年までにネットゼロ・エミッションへの移行を支援するために協働している、金融部門別ネットゼロ・アライアンスの国際連合体です。ネットゼロ・アライアンスを通じて、GFANZは銀行、アセット・オーナー、資産運用会社、ベンチャーキャピタリスト、金融サービスプロバイダー、投資コンサルタントなどの金融部門から、50カ国における675以上の金融機関を擁しており、世界の民間金融資産の約40%を占めています。GFANZの地域ネットワークは、開発途上国への移行投資の促進を支援し、参画を拡げ、世界中の金融機関の多様なニーズを反映しています。

メディア連絡先 : press@gfanzero.com